トップページ > 離婚に関する弁護士コラム > ダブル不倫は高くつきます
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昨日テレビを見ていたら,どういう統計か分かりませんが,既婚男性の浮気経験割合は60数パーセントだと言っていました。本当でしょうか。嘆かわしいことです。
不貞の慰謝料に関するご相談を受けていると,いわゆるダブル不倫の事案が多いことに驚かされます。せめてどちらかが冷静なら避けられるトラブルですが,これほど恋愛至上主義の世なれば,盛り上がってしまうとどうしようもないものなのでしょうか。
「ねえ,私たちって,いわゆるダブル不倫よね。夫に知られたら慰謝料を請求されるわよ。私,ネットで調べてみたんだけど,慰謝料の相場って200万から300万だって。あなたの年収,いくらだったかしら。あなたの奥さんから慰謝料請求されたら,私,払えないかも~。この辺でとりあえずやめとく?お互い離婚したらまた会えばいいんだし。あ,そろそろ子ども迎えにいかなくちゃ。悪いけどここのホテル代,お願いね。」
うーん,空気読めてない女っぷりがすごいです。
そんなに付き合いたいなら離婚してからにすればいいのに。と傍観者はつねづね思うのですが,生活の安定は維持しつつちょっと遊びたいという軽率なケースは多いようです。
なかには配偶者との関係が以前から破綻していて,それに対する不満から不貞に走ったというケースもありますが,それなら離婚してからにすればいいわけで,言い訳と言われるのもやむなしです。
ダブル不倫の場合,女性は相手の妻から,男性は相手の夫から慰謝料請求を受けます。つまり慰謝料もダブルです。
このケースでは離婚はまず認められませんし,当然ですけれど,慰謝料を支払えばその後は交際OKというわけではありません。
もし交際している二人がそれぞれ離婚して一緒になりたいと思えば,普通なら支払われないような慰謝料をそれぞれ配偶者に支払い,配偶者に謝り倒して離婚してもらうしかありません。
空気ばかり大事にして本当に大事なことを後回しにすると,ツケを払わされるのはどんな場面でも同じですね。
※コンテンツ内で事例をご紹介する場合、作成当時の法律に基づきますので最新の判例と異なる可能性があります
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