よく「調停に何を持っていけばいいですか?」と聞かれます。
もちろん事件の内容を説明するのに必要な資料は、いるかいらないか分からなければ全部もっていきましょう。
それとは別に、退屈しのぎ用に本か雑誌を持ってくることをお勧めします。
と・に・か・く、待たされます。
調停は、当事者がかわりばんこに同じ調停室に入って、調停委員を介して話し合いをしますが、やたらと相手の話が長いことがよくあります。
弁護士によってスタイルが違うと思いますが、私は調停までに必要な書類も意見も出し尽くしておいて、調停の席は最低限のやりとりで済ませたい主義です。
もちろん、お互いに忙しく準備が間に合わないこともありますが、調停の席であれこれ言いあうのは時間の浪費ですから、調停までにできるだけお互いの言い分を詰めておきたいと思っています。
ですが実際には相手からギリギリになって書類が出てきたり、調停の席で初めて聞く主張が出てきたりすることはよくあること。
特に弁護士が付いていない件では、裁判所も相手の言い分が理解できず、経緯や主張内容を聞き取るのに非常に時間がかかることがあります。
今日は依頼案件の第2回目の調停だったのですが、ちょうど裁判所へ出かけようとしたところへ、郵便で相手の反論書が届きました。
ものの5分で書類を斜め読みして、とりあえず反論箇所を整理して、調停で伝えたところ、相手の順番で1時間半も待たされました。
持ってきた本も読んでしまい、しばらく音楽など聞いて気を紛らわせていましたが、いいかげんお尻も痛くなってきたので文句を言いに行こうかと思っていると、ようやく呼び出され、結局相手の言い分は複雑すぎて、しかも裏付けがないので、次回までに整理して来てもらうことになったと言われました・・・。
依頼者の方には「今日はあんまり進展なさそうだから来なくていいですヨ」と言っておいてよかったけど、さっさと帰らせてほしかった・・・。
かくのごとく調停の待ち時間は長く退屈なことが多いので、ぜひ退屈しのぎを準備されることをお勧めします。