婚姻期間1年,子ども1人のケースで,夫がうつ病を理由に実家に帰ってしまったという事例です。
その後夫から離婚の請求がありましたが,夫に稼働能力がないことから養育費の提示は非常に低額で,不満に思った妻から当事務所へご依頼がありました。
うつ病かどうかもはっきりせず,単に仕事を怠けて両親に頼っているだけのようにも窺え,当事務所から相当額の養育費と慰謝料の請求を行ったところ,夫側にも弁護士が付きました。
当方から,子どもを抱えて妻には収入がなく,夫の離婚要求は身勝手であることなどを訴えて交渉したところ,夫側でも非を認め,慰謝料200万円,養育費4万円,養育費の支払いについて夫の両親が連帯保証するという内容で協議離婚が成立しました。
養育費の支払いに不安があるケースでは,夫の両親に保証人となってもらうことを希望される方がみえますが,保証人となることを強制する方法はなく,あくまで夫の両親の自発的な合意が必要です。
ただし,本件のように夫とその両親が早期の離婚を強く希望しており,また法的には離婚事由が認められないようなケースでは,夫側が譲歩して保証人となることを承諾する場合もあります。
養育費のように,金銭の支払いが長期に及ぶケースでは公正証書にしておくことをお勧めします。
2014/06/20
※コンテンツ内で事例をご紹介する場合、作成当時の法律に基づきますので最新の判例と異なる可能性があります
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