妻が夫の荷物を整理していたところ,タンスから違法薬物を思われる物が入った袋が見つかり,妻から離婚を請求した事例です。
夫には過去にも薬物使用歴があり,妻としては今後夫が逮捕されて子どもたちが犯罪者の子と後ろ指を指されるのではないかと心配でならないので一刻も早く離婚したいとの御希望でした。
夫は定職についておらず,養育費の支払能力はほとんど見込めませんでしたので,お子さん一人当たり1万円の養育費の支払いを求めるとともに,妻が持ち込んだ家財の引き上げを要求したところ,夫側にも弁護士が付き,ほぼ妻の希望する内容で協議離婚が成立しました。
コメント
薬物事案では,家族が夫を更生させたいと望んで警察や病院へ相談するケースもありますが,最近では法律で規制されていない薬物も多数出回っており,本人に罪の意識がなく,家庭の崩壊につながるケースがしばしば見られます。
法律で禁止されていない薬物でも,その使用によって夫婦間の信頼関係を損なう言動があれば離婚原因になると思われますし,また不適切・過剰な遊興費の支出も離婚原因に結びつきます。
2014/06/20