既に別居から10年が経過し,新しい交際相手ができたことから,妻から離婚を請求した事例です。
妻が自分で調停を起こしましたが,夫は不貞による慰謝料の支払いを要求して譲らず,調停が不調となったため当事務所へ依頼されました。
そこで当事務所で離婚訴訟を提起したところ,夫からやはり慰謝料の請求がありましたが,妻の交際が別居から8年ほど経過してから開始していること,夫婦の間に未婚の子がないこと,別居期間中夫から妻に婚姻費用の支払がないことなど,夫婦関係が破綻した後の不貞であることは明らかだったため,強くこの点を訴えたところ,慰謝料なしの裁判上の和解による離婚が成立しました。
長期間別居が継続しているケースでは,裁判でどのような結論が出ようとも,現実に同居が再開する見込みは通常ないため,裁判所からも和解離婚を促すケースが多くみられます。
本件でも,別居期間が10年と非常に長く,その間全く連絡を取り合うこともなく,もはや夫婦関係の修復は到底不可能な状況でした。
夫も夫婦関係が修復不能であることは法廷で認めたため,裁判所が強く離婚を促し,和解に至りました。
2014/06/04
※コンテンツ内で事例をご紹介する場合、作成当時の法律に基づきますので最新の判例と異なる可能性があります
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